俺的糞小説その99『人形はなぜ殺される』

高木彬光が書いたこの推理小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、首が切断され近くにマジシャンが使う人形が残される事件が発生し警察や探偵の神津恭介が推理する
ストーリーなのだが、探偵は本業が学者で忙しくなかなか推理をしないという酷さで次の事件もなかなか起きず
テンポが悪く、次は列車に人形と人間が轢かれたり詩人が毒殺される事件が発生し探偵が事件はこれで終わり
と言って犯人を指名するがその男は毒殺され推理を外す始末で、結局影の薄い精神病院の副院長が犯人という
いまいちな内容であっさり自殺するなど駆け引きがなく、動機は生き残った一族の女と結婚して金を得るためで
最初の首なし死体は共犯者の女と精神病院に入院中の女の入れ替わりらしいが盲腸の痕やあざを同じ場所に作る
などいまいち無理があり、列車に人形を轢かせたのは自分のアリバイ作りのためで被害者に犯人をおびき寄せる
ためと嘘をついて指示を出してやらせていたことが判明するがトリックはそれぐらいで他は毒を薬とすり替える
ぐらいで特徴がないなど、いまいち面白味がない。
やはり探偵役が推理を外すのはやめるべきであり、もう少し特徴のある事件や犯人との駆け引きを入れるべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
もう少し面白いものを出して欲しいものである。
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