俺的糞小説その98『犬と笛&或阿呆の一生』

芥川龍之介が書いたこの小説、糞である。

犬と笛
この小説、髪が長い木こりがある日笛を吹いていたら一本足の大男が現れ、演奏のお礼に何でも好きなものを
やるというので犬が欲しいと言ったら遠くのものも嗅ぎ分けられる不思議な白犬をプレゼントされ、次の日また
笛を吹いていたら今度は手が一本の大男が現れ今度は空が飛べる黒い犬をもらい、更に次の日には目が一つしか
ない大男からどんな者でも噛み殺せるぶち犬をもらうというおとぎ話のような展開は良いのだが、数日後、
国の姫が失踪する事件が起き匂いを嗅ぎ分けられる白犬を使って姫を見つけ黒い犬で飛んで行き姫をさらった
化け物をぶち犬で噛み殺し、更に妹もさらわれたということで再び犬を使って土蜘蛛という化け物を倒し
2人の姫を救い城に帰る途中で2人の侍に笛を盗まれ手柄を横取りされてしまい、
最後は2人の姫が本当のことを言ったおかげで主人公が本当の英雄に認定されて終わるというそれだけの話で
何の捻りもないのは面白味がない。

或阿呆の一生
また、或阿呆の一生は芥川の自伝的小説なのだが、主人公が親友に自分が書いた自伝を託し、その中には
先生が危篤になったこと、結婚して妻が出産したこと、姉の夫が自殺したこと、不眠症になったり自殺しようと
したことなどが書かれており、ようやく或阿呆の一生という作品を書き上げたことが分かるが内容はそれだけ
というつまらなさで、文章も断片的でいまいち分かりにくく読みにくいなど、何の盛り上がりもなく全く良さ
というものがない。
今作に出てくる先生は夏目漱石のことで芥川は弟子だったらしいが、もう少し小説らしくドラマチックに
人生を描くべきだろう。

というわけで、共に糞な今作。
もう少し面白い小説を出して欲しいものである。
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