俺的糞小説その93『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』

麻耶雄嵩が書いたの推理小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、洋館で殺人事件が起きる推理小説で、最初に密室で首が切断された2人の死体が発見され警察や
木更津という探偵が捜査するのだが、次の事件が起きるまでが長いのは退屈でその後もまた首が切断された
死体が発見され探偵が犯人は死んだと思われていた館の当主、と推理するが棺を開けたら死体が入っており
推理が失敗し途中で帰るというギャグのような展開になるのはいまいちで、その後は双子が殺されメルカトル鮎
というシルクハットを被った新しい探偵がやって来て前の探偵が犯人と推理するがまた外し前の探偵が戻って
くるという謎構成で新しい探偵の方は首を切断されて殺され、結局最初の探偵木更津がまた推理を始めるが
殺人はエラリー・クイーンの国名シリーズのタイトルに見立てて行われていたことが判明するがファン以外には
ピンと来ず、しかも最初の密室は2人の首を同時に切断した時に片方の首が隣の人間の体と結合して一時的に
蘇り犯人から逃げてカギを掛けて死んだというトンデモ推理をする始末で、最後は犯人も死体で発見され
主人公が急に探偵のように覚醒し真犯人は家政婦であることを暴くが密室は合鍵を持っていただけというしょぼい
内容で、家政婦はアナスタシア皇女で主人公はその孫で探偵のメルカトル鮎と主人公は双子だっただのと
無理のある設定が次々と暴露され終わるなど、ツッコミどころが多くいまいち面白味がない。
探偵が死んだり探偵ではない奴が真実を暴くというのは新しいが、そんな新しさはいらず、このしょぼい
トリックを何とかすべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
もう少し面白いものを出して欲しいものである。
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