俺的糞小説その88『ロートレック荘事件』

筒井康隆が書いたこの推理小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、ロートレックというフランスの画家の絵が飾ってある館で殺人事件が起きるという推理小説で
ちょくちょく絵画の紹介が入るのだが、事件が起きるまでが長く退屈で事件も客が銃殺されるが特に不可能
犯罪でもなく面白味がなく、途中から警察が来て事情聴取で何を聞かれただのとこれまたグダグダでだるく、
結局3人の人間が銃で殺されるが犯人は料理を運ぶ小型のエレベーターから侵入しておりそれを使えるのが
障害で体重の軽い主人公だけであることが判明し結局主人公が犯人といういまいちな内容で、動機は世話係で
あるいとこが結婚してしまうと自分の世話がおざなりになるから殺したというこれまたしょぼい内容で、
叙述トリックとしていとこの存在が隠されており主人公の視点だと思っていたらいとこの視点だったという
シーンもあるが特に驚きはなく部屋割りではいとこの存在が書かれていないのはアンフェアで、そもそも
肝心の事件がしょぼすぎるのは面白味がない。
画家のロートレックも障害で成長が止まり小さかったらしいが、叙述トリックにするならこの主人公の障害の
内容を隠した方がまだ意外性のある結末になったことだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
筒井康隆はSF作家で推理小説は少ないらしいが、この登場人物が一人多かったというそれだけのしょぼいネタで
推理小説を書くのはやめて欲しいものである。
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