俺的糞小説その84『地獄風景&覆面の舞踏者』

江戸川乱歩が書いたこの小説、糞である。※ネタバレ全開

地獄風景
この小説、遊園地を作った男が友人を呼んで遊んでいたら次々と殺人事件が起きるというストーリーで、
大迷路で短剣が刺さった死体が見つかったりメリーゴーランドで銃に撃たれるなどの事件が起き短剣投げが
得意な男が逮捕されるがその後も事件は続き釈放され、今回はなぜか明智がおらず刑事が探偵役として推理
するのだが、その後は警察がいるにも関わらず大砲で人間を撃って殺したり徒競走でゴールをすると体が切断される
謎の殺戮パーティーが始まる謎展開で、結局遊園地を作った男がこれは人を殺すために作ったと暴露し今までの
事件は観覧車から銃で撃ち殺したと勝手に自白するなど探偵役との駆け引きがなく、短剣も銃で飛ばしたという
何でもあり状態で最後は犯人がスイッチを押したら遊園地が崩れて警察は追うが気球に乗って逃げられるなど、
乱歩自身がふざけたものになったと言うだけに何ともトンデモな糞小説に仕上がっている。

覆面の舞踏者
また、覆面の舞踏者は秘密のクラブで開かれた仮面舞踏会の様子を主人公が語るストーリーなのだが、誰が
誰か分からない状態で男女でペアを組み踊ったりワインを飲んだりした後に相手の女は自分は主人公の友人の
妻であることをメモで明かし、更に主催者側が話しているのを聞き実はペアになったのは本当の夫婦で自分と
友人の相手だけがミスで入れ替わっていたことが判明するというそれだけの話で、最後はとんでもないことを
したと思い悩んで終わるなど、特に事件が起きず中身がないのは面白味がない。
友人の妻と踊っただけで悩むならそんな仮面舞踏会に出席するなよ、という感じだが、この事件性のなさは
何とかすべきだろう。

というわけで、今回も糞だった江戸川乱歩作品。
作品の数だけはやたら多いが、結局ほとんど駄作なのは勘弁して欲しいものである。
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