俺的糞小説その82『びっくり箱殺人事件&蜃気楼島の情熱』

横溝正史が書いたこの推理小説、糞である。

びっくり箱殺人事件
この小説、パンドラの匣という劇をしていたメンバーが暗闇で何者かに殴られ、更に劇中に匣を開けたら
短剣が飛び出し刺殺されるという殺人事件が発生するストーリーなのだが、今回は金田一がおらず等々力警部が
推理するが関係者への聞き込みなどがだらだらと続くなどテンポが悪くつまらないジョークのようなものが
多く寒く、結局警部は役に立たず幽谷先生というキャラが解き明かすが先生が作ったびっくり箱の仕掛けを
別の男が作り変えてパンチが飛び出る機械にし、それを犯人が開けてしまいアザができ同時にこの仕掛けを
作り変えて殺人の道具にしたという無駄にややこしい内容で、自分だけアザが付いているとバレるので他の
人間も殴ったことが判明するが結局動機は好きで誰にも渡したくなかったから殺したというよく分からない
しょうもない理由だったりなど、何ともつまらない糞小説に仕上がっている。

蜃気楼島の情熱
また、蜃気楼島の情熱は女の絞殺死体が発見され金田一耕助が推理するというストーリーなのだが、側に義眼が
落ちていた以外は特徴がなく密室などもなく面白味がなく、別の場所で殺されてから運ばれたことが判明するが
必要性が感じられずしかも4人の犯人一家が協力して行っていたというつまらない内容で、義眼は夫が被害者で
ある妻の死んだ元恋人に別れを告げさせるために体の一部を持って来たというそれだけで事件と関係がないなど、
これまたいまいち面白味がない。
犯人は1人にしろよ、という感じだが、この特徴の薄すぎるつまらない事件は何とかすべきだろう。

というわけで、共に糞な今作。
びっくり箱殺人事件はいつもの不気味で真面目な話ではなく笑劇らしいが、全く笑いどころがないのは勘弁して
欲しいものである。
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