俺的糞小説その79『Yの悲劇』

エラリー・クイーンが書いたこの小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、ハット家という金持ちの一族が次々殺されて行くというストーリーで、最初に当主が海で死体と
なって発見され毒物が検出され、次に子供が毒殺されかけ夫人がマンドリンで殴られ殺害されどうやら夫人の
娘で盲目で聾唖の女が狙われていることが分かるのだが、今回も探偵のドルリー・レーンが捜査するが無駄に
登場人物が多く警察と一緒に聞き取り調査を行うがだらだらと長くテンポが悪く、その後は犠牲者のいない
謎の火災が発生したり探偵が隠れて犯人が毒を盗むところを見張ることになるがなぜかその場で取り押さえず
その後に子供が毒を飲んで死ぬ始末で、結局はその子供が犯人で死んだ当主であるヨークが考えた推理小説の
通りに事件を起こしていたといういまいちな結末で最初の事件はただの自殺だったり、子供がそんな事件を
起こせたのは母をいじめていた祖母への恨み、だけではなく残忍な遺伝子を受け継いでいたから、という
トンデモな内容だったり、少年が最後に毒で死んだ理由は詳しくは書かれていないが少年が矯正する見込みが
ないと勝手に判断した探偵が毒をすり替えて殺したことを示唆して終わるなど、色々とスッキリせずいまいち
面白味がない。
いくら犯人でも探偵が殺したら駄目だろ、という感じだが、事件のしょぼさやこのトンデモな内容は何とか
すべきだろう。

というわけで、今回も糞だったこのシリーズ。
これでも東西ミステリーベスト100(1985年版)の1位らしいが、駄作を選ぶのはやめて欲しいものである。
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