俺的糞小説その66『絶叫城殺人事件&黒鳥亭殺人事件』

有栖川有栖が書いたこの短編小説、糞である。※ネタバレ全開

絶叫城殺人事件
この小説、口の中から紙切れが見つかる謎の通り魔事件を火村と有栖川のコンビが推理するというストーリー
なのだが、紙切れに絶叫城というホラーゲームに登場する殺人鬼の名前が書いてあったことからゲームを模倣
していることが判明するが関係者への聞き込みばかりで退屈で、最後の事件だけ凶器が残されゲームオーバーと
書かれた紙も残され事件が終わったことが示唆されるが結局最後の被害者が犯人で自殺というつまらなさで、
しかも探偵が被害者が犯人と言ったくせに他の事件は別の人間の仕業と言い出す始末で他は被害者の弟が犯人で
姉が弟が犯人であることを知り事件を迷宮入りさせるために最後の事件を起こしたといういまいちな理由で
面白味がなく、そもそも絶叫城という城で事件が起きるんじゃないのかよ、と言いたくなる何ともタイトルから
して詐欺的な糞ストーリーに仕上がっている。

黒鳥亭殺人事件
また、黒鳥亭殺人事件は館の主人が昔起きた殺人事件を語るというこれまたつまらない内容で、館の前の持ち主が
妻を刺殺し崖から飛び降りて自殺したとされていたが最近その死体が裏庭の古井戸から発見され、しかも頭を
鈍器で殴られたような傷があったいうことで他殺と判断し、では一体誰が殺したのか?という流れになるが
結局は館に隠された金貨を持ち出すために庭に侵入したが中に人がいることに気づき慌てて逃げた時に誤って
井戸に落ちて死んだというしょうもない内容で、鈍器のような傷は館の主人の娘がかしこいカラスという絵本を
真似て石を投げてそれが当たっただけだったりなど、事故で殺人事件ですらないのは面白味がない。
これまたタイトル詐欺という感じだが、このしょぼすぎる事件内容は何とかすべきだろう。

というわけで、共に糞な今作。
テレビドラマでは臨床犯罪学者 火村英生の推理というものがあったらしいが、こんな魅力のないものより
もっと面白いものを実写化して欲しいものである。
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