俺的糞小説その64『黒猫館の殺人』

綾辻行人が書いたこの小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、黒猫館という屋敷で起こった殺人事件が手記形式で語られるというストーリーなのだが、最初の
事件は薬物を使用し首を締めて遊んでいた中で死ぬという事故のような内容で警察を呼ばず死体を全員で
地下の隠し通路に隠すなど全員が共犯状態で面白味がなく、次の事件は密室状態で首吊り死体が発見されるが
事件はそれで終わりというつまらなさで、この手記を読んだ探偵とその友人が本当にあったことなのかを調べる
ために北海道にあるという現地に行くストーリーが同時進行で語られるが聞き込みばかりでだるく、結局
北海道にあるのは黒猫館ではない別の館で手記にあった館はオーストラリアにあるということが判明するが
場所の記述がないのは不自然で、最後は探偵が事件を解決するのではなく手記で語られるが最初の事件は本当に
事故で心臓発作だったという何の捻りもない内容で、2つ目の事件の密室も雪を使って掛けがねを下ろした
というしょぼい内容で犯人も意外性がなく他は手記を書いた老人と館の元主人の博士が同じ人物だったことが
判明するぐらいで盛り上がりがないのは面白味がない。
館が2つあるという話はエラリー・クイーンの小説が元ネタらしいが、事件そのものがしょぼすぎるのは
何とかすべきだろう。

というわけで、色々といまいちな今作。
館シリーズは次で完結するらしいが、最後は王道でトリックも凄いものを出して欲しいものである。
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