俺的糞小説その63『ライ麦畑でつかまえて』

アメリカの作家、サリンジャーが書いたこの小説、糞である

この小説、16歳の主人公が去年起きたことを語るというストーリーなのだが、主人公が高校で成績不良で退学に
なり同級生とも喧嘩をし家出をするがホテルなどで言い掛かりをつけられ殴られ更に人間不信になり、その後は
女友達とデートをしたり修道女に寄付をしたり道で子供がライ麦畑で誰かが誰かをつかまえたら、という歌を
歌っているのを聴いたりしている内に心が晴れるが女友達に急に結婚を申し込み断られまた落ち込むなど
いまいち行動が謎で、最後は妹に会いに行くが何になりたいかを聞かれてライ麦畑で崖のふちに立ち落ちそうに
なる子供を救う、そんな人間になりたいと答え、もう家には帰らないと告げたら泣かれたため動物園に行き
回転木馬に乗った妹を見ている内に幸福感を得てやっぱり家出はやめようと思い家に帰って終わる、という
それだけの内容で、一つ一つのエピソードが弱く何の盛り上がりもなく終わるのは面白味がない。
何でもない出来事を淡々と綴る感じは村上春樹の小説に似ているが(村上春樹も最近翻訳を担当)、このふわふわと
した糞ストーリーは何とかすべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
ライ麦畑は最初の出版社で狂人を主人公にした作品は出版しないと断られたらしいが、結局別の出版社から
出し批判はされたものの若者には人気で大ヒットしたというのだから謎である。
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