俺的糞小説その58『アクロイド殺し』

アガサ・クリスティが書いたこの推理小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、とある富豪が殺されそれを探偵エルキュール・ポアロが捜査する推理小説で、事件が起きる前に
主人公である医師が被害者と会っており、その後自宅に帰った後謎の電話で呼び出されて再び家に行き
ドアを壊して死体を発見するまでの経緯が書かれているのだが、同じ家に住んでいた家族や執事などが疑われるが
結局はその主人公こそが犯人というトンデモな内容で、実際は被害者に会った時に自分で殺しておりその後の
電話は自分の患者に頼んで掛けてもらったという工作だったり、長編のくせに事件はそれだけで内容が薄く
最後は探偵がなぜか自首ではなく自殺を進めて犯人が睡眠薬で死んで終わるなど、色々と突っ込みどころが
多すぎるのはいまいち面白味がない。
今作はアンフェアということで当時論争が巻き起こったらしいが、客観的な文章ではなく犯人の手記であるなら
最初から手記であることをハッキリと書くべきであり、そもそも事件自体が平凡で面白味がないのは何とか
すべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
アガサ・クリスティの中ではそして誰もいなくなった、が一番王道で面白いが、他は全員が犯人という
一発ネタや駆け引きの薄いスリラーなど、ろくなものがないのは何とかして欲しかったものである。
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