俺的糞小説その31『芋虫&踊る一寸法師&白昼夢&一人二役』

江戸川乱歩が書いたこの短編小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、戦争で手足を失い耳は聞こえずしゃべることもできなくなった男が妻に看病されるストーリーなのだが、
妻が夫の目だけが無事なのは完全ではないなどと思い目を潰し、夫は妻がいない間に転がりながら家を抜け出し
井戸に落ちて自殺して終わるというそれだけのつまらない内容で、踊る一寸法師はあるサーカス団の男が手品を
行い女を箱に入れて剣を突き刺し首を切断するが途中で火事が起きてショーは終わり、観客の一人である主人公が
その後テントの近くの丘の上で生首を持った男が踊っているのを発見するというこれまたそれだけの内容で不気味さは
あるものの何も捻りがないのは面白味がない。

また、白昼夢はある大通りで男が演説をしており、自分は不倫をした妻を殺してバラバラにして屍蝋状態にして
薬局の店先に飾ったと暴露するが客は笑うだけで誰も信じず、主人公が実際に店に入ると本当に死体が飾って
あったというこれまたそれだけのしょぼい内容で、一人二役はTという友人が変装をして自分の妻と不倫関係を
結ぶ遊びをしていたら妻が本気になってしまい元の自分と別れて変装後の自分と同棲し始めるという馬鹿っぽい
ストーリーで、結局妻は変装だと見抜きながら夫婦の仲が深まるなら良いと思い騙された振りをしていたという
それだけの話で特にサスペンス要素もないのは面白味がない。
全体的にそれで終わり?という感じだが、もう少し面白いオチを入れて欲しいところだろう。

というわけで、今回も糞だった江戸川乱歩作品。
芋虫は軍人を馬鹿にしたような内容ということで当時発売禁止になったらしいが、現代でも旧日本軍の蛮行を
批判するとキレる馬鹿がウヨウヨいるのだから進歩がなさすぎると言えるだろう。
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