俺的糞小説その5『蟹工船&堕落論』

小林多喜二、坂口安吾が書いたこの小説、糞である。

蟹工船
この小説、カニを獲り缶詰にする工場のような漁船で働く当時の劣悪な労働環境を風刺した社会派ストーリーで、
過労で病気になったり働きが駄目な者に焼きゴテで罰が与えられたり監督に反抗したら殺されるなど悲惨な状況が
描かれるのだが、最終的に不満が溜まった労働者が団結して暴動を起こすが軍に鎮圧され、その後再び立ち上がった
らしいが肝心な部分が後日談のようにあっさり語られるのはいまいちで各登場人物の描写も薄いのは面白味がない。

堕落論
また、堕落論は戦後直後の日本を分析した評論のような内容なのだが、日本人のような国民性には天皇が必要だの
人間は堕落するだのとどうでもいいことがだらだらと書かれており、最後は堕落することによって自身を発見し
救わなければならないというよく分からないまとめで終わるなど、内容がなく何が言いたいのかいまいち不明
なのは面白味がない。
そもそも戦後直後なら戦争を引き起こした日本軍や政治家や天皇や国民を批判しろよ、という感じだが、坂口自信が
薬物中毒で堕落しているのだから終わっていると言えるだろう。

というわけで、共に糞な今作。
現代でもサービス残業や過労死や安い賃金で働かせる労働環境などがまかり通り、憲法違反でありながら中東での
紛争に自衛隊が送られようとしているが、それを多数の国民が容認し不正を繰り返す自民党を支持し反対する野党を
叩き政権交代させないのだからいい加減にして欲しいものである。
inserted by FC2 system