俺的糞映画その72『ソロモンの偽証 前篇・事件&後篇・裁判&三度目の殺人』

この推理映画、糞である。

ソロモンの偽証PV
この映画、転落死した中学生の謎を同級生が解き明かすという宮部みゆきの小説が原作のストーリーで、
学校や警察は自殺と判断するが死んだ生徒はいじめっ子に突き落とされて殺されたという告発文が届き、
真相究明のために生徒達が学校内で裁判をやることになるのだが、それだけの事件をわざわざ前編と後編に
分かれて5時間もやるのは長すぎてだるく、裁判によりいじめっ子の今までの悪事が暴露されていくが結局は
殺人ではなく自殺だったというつまらない結末で、告発文を送った奴も自分がいじめられた腹いせにいじめっ子を
殺人犯に仕立て上げようとしていただけで自殺の原因もいじめではなく前から自殺願望があり自殺を止めようと
していた友人を罵倒する酷い奴だったという酷いオチで、自殺だっただけに事件を隠蔽しようとした学校の責任も
問われずいじめっ子も謝罪することもなく終わるなど、何ともつまらない糞映画に仕上がっている。

三度目の殺人PV
また、三度目の殺人は殺人事件を犯した犯人を減刑させるために弁護士である主人公が動機などを調べていく
ストーリーなのだが、ひたすら供述などでだらだらと進むばかりで新しい事件が起こらないのは退屈で、
犯人は被害者の妻から夫を殺すように頼まれていてそれが動機と思われていたが実は被害者の娘が父親から
性的暴行を受けていてその娘を救うために殺したのでは?と主人公は推理するが容疑者は認めず、終盤になって
急に自分は殺してないと言い出し結局裁判で負けて死刑が求刑されて終わるというスッキリ感のなさでタイトルの
意味もよく分からないなど、色々と酷すぎて全く面白味がない。
今作は万引き家族の是枝監督が手掛けた作品で、考察によれば三度目の殺人というのは死刑制度のことで謎が
明らかにならないまま死刑を求刑してしまう日本の裁判を批判した内容らしいが、それならもう少し説明や
真相などを入れるべきで、何よりこのテンポの悪さは何とかすべきだろう。

というわけで、共に糞な今作。
もう少し面白い映画を出して欲しいものである。
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