俺的糞映画その28『十二人の死にたい子どもたち』

冲方丁(うぶかた とう)の小説原作のこのサスペンス映画、糞である。

十二人の死にたい子どもたちPV
この映画、自殺願望のある12人の若者が集まり安楽死を実行するかを話し合うという映画なのだが、序盤の集まる
だけのシーンが無駄に長くテンポが悪く、12人が集まる前になぜか一人が死んでおりこれは他殺でこのまま自殺したら
殺人犯にされるから犯人を暴くまでは自殺したくないと言い出す人間が出て来て推理をしたり証拠を探したりするが
靴やタバコを発見したりなどこれまただらだらと続くのは退屈で、その後はあっさり自白して最初の一人は実は
死んでおらず植物状態で参加者の一人が一緒に死ぬために連れて来ただけということが判明するなど、何とも
つまらない糞映画に仕上がっている。

また、いじめや家庭環境や病気など自殺の原因が語られたりするがいまいち真剣さが薄く悲しさが伝わって来ず、
最後はもっと生きるべき、と急に説得し出す奴が出て来てなぜか全員が説得されて自殺をやめて終わるなど、
自殺賛成から反対に変わる理由が曖昧で説得力がないのは酷すぎて全く面白味がない。
全員一致で決めるなどタイトルからして十二人の怒れる男や12人の優しい日本人を意識したのだろうが、あれは
二転三転する議論が面白かったわけで、こんな死体勘違い事件は必要がなく普通に悩みを打ち明けつつ解決方法を
出して徐々に説得されていくなど、もう少し議論を面白くすべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
現実でも自殺者は年に2万人おり自殺未遂者は50万人もいるらしいが、いじめやパワハラや経済的理由など分かって
いながら政府は何も解決しようとせず、有権者も公文書を改ざんして職員を自殺に追い込んだ安倍政権を多数が
支持するのだから終わっていると言えるだろう。
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