俺的良映画その3『十二人の怒れる男&12人の優しい日本人』

陪審員制度を題材としたこの映画、良作である。

十二人の怒れる男
この映画、集められた12人の陪審員が少年による殺人事件について有罪か無罪かを話し合うというストーリーで、最初は
ほぼ全員有罪だったものの議論をしていく内に徐々に新事実が判明し判断を変える人間が出て来るのは面白く、女性が
いないのは気になるもののコロコロ判断を変える奴やすぐにキレる奴、意外な着眼点を持つ老人など、個性を持った
一般人による議論が楽しい中々良く出来た推理ドラマに仕上がっている。

12人の優しい日本人
また、12人の優しい日本人は日本を舞台にした同じようなシチュエーションの推理ドラマで、こちらは女性もおり
映像はカラーで日本語で俳優も日本人には親しみやすく、事件はトラックで跳ねられて死亡した男の元妻の殺人容疑に
ついて話し合うというもので最初はほぼ無罪だがこれまた議論の中で意見が変わって行くのは面白く、全体的に怒れる男と
似たような流れだが被告が可哀想だから無罪と言い出す奴がいたりコメディ要素が多かったり、ストーリーもこちらの
方がより捻った作りになっているのは非常に面白い。
一つの部屋でひたすら推理をするという映画は他にキサラギがあるが、真実がひっくり返るのは気持ち良さがあり、
どの探偵の推理が正しいのかが分からないというのは一般的な推理物にはない面白さがあると言える。

というわけで、共に良く出来ている今作。
現在日本で行われている裁判員制度は全員一致である必要はないようだが、このような自分の考えを主張して話し合う
ことは民主主義国家として重要であり、教育の現場でも色々な問題についてディベートをする機会を設けるべきであると
言えるだろう。
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