俺的微妙映画その18『万引き家族』

第71回カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞したというこの映画、微妙である。※ネタバレ全開

万引き家族PV
この映画、働いてはいるが貧乏で子供に万引きをさせて生活する家族を描いた社会派ドラマで、JKビジネス店で
働く妹やパチンコにハマる祖母や虐待され捨てられていた少女を拾って一緒に住み万引きを教えてやらせる日常などが
描かれていくのだが、なかなか事件が起こらずテンポが悪くJKの妹のストーリーはシリアスだがあまり出番がなく、
後半は人件費削減などで無職になり祖母が死んでも報告せず年金を受け取り続けたり車上を荒らしたりとどんどん
犯罪がエスカレートして行き、息子が万引きに失敗したことからようやく捕まり今までの悪事が全てバレ過去に
殺人を犯していたことや息子は血が繋がっておらず過去にやった車上荒らしの途中で車内でぐったりしていた子供を
拾って育てていたことなどが分かり家族全員が血縁関係にないことが判明するのはまあ悪くはないが、最後は息子が
施設で暮らしそれなりの生活に戻り虐待されていた少女は元の家族に引き渡されまた虐待されてあっさり終わるなど、
全体的にいまいち盛り上がりがないのは面白味がない。
家族の絆を描くという割には息子を置いて逃げようとするなど何がしたいのか分からないが、社会派なら政治を絡めたり
血が繋がってはいなくても子供は守ろうとするなど、もう少し感動できるシーンを入れるべきだろう。

というわけで、色々といまいちな今作。
現実の日本も消費税や非正規雇用拡大や社会保障の削減などでますます貧困化が進んでいるが、それでも諸悪の根源
である自民党や公明党を支持したり選挙に行かないのだからもはや自業自得であると言えるだろう。
inserted by FC2 system