俺的微妙映画その14『キサラギ&サマータイムマシン・ブルース』

舞台劇を元にしたこのコメディ映画、微妙である。

キサラギPV
この映画、如月ミキというアイドルの追悼会に集まった5人の男がそのアイドルが死んだ原因について語り合うという
ストーリーで、自殺ではなく殺人という話になりその犯人を暴くという流れになるがそこから次々と新事実が判明し
二転三転していくのは面白く、最終的に色々な伏線が収束し意外な真相が浮かび上がるなどなかなか良く出来ている
のだが、後半の回想シーンは長く退屈で最後は新たな謎が提示され終わるなど、いまいち蛇足感があるのは残念な
ものがある。

サマータイムマシン・ブルースPV
また、サマータイムマシンブルースは大学生が謎の男が置いていったタイムマシンを使って過去や未来に行くという
ストーリーで、クーラーのリモコンを壊してしまったために過去へ行き壊れる前のリモコンを手に入れようとするが
過去を変えてはいけないという話になったことからリモコンを巡る騒動に発展するのは良く、過去と未来の出来事が
複雑に絡み合いつつ上手く辻褄が合う構成は良くできているのだが、序盤は特に何も起こらず退屈で大学生にしては
馬鹿っぽいキャラが多いのはいまいち感情移入がしにくく、コメディにしては笑いの要素が薄いのはいまいち物足りない
ものがある。
タイムマシンをくだらないことに使うというコンセプトは良いが、過去を変えてはいけないならもう少し真剣さが欲しい
ところだろう。

とは言え、共にまあまあ面白い今作。
サマータイムマシンブルースはヨーロッパ企画という劇団が原作の作品で他に曲がれ!スプーンも映画化されているが、
悪くはないものの盛り上がりが薄いのは何とかして欲しいものである。
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