俺的糞ゲーその88『うみねこのなく頃に』

うみねこのなく頃にPV
最近ようやく完結したこのゲーム、糞ゲーである。

このゲーム、文章を読むだけで選択肢がないのは良いのだが、ストーリーが意味不明である。
ストーリーは、ある孤島にある館で殺人事件が起きる、という推理小説でよくある
展開なのだが、その中にやたらとファンタジーな演出が入る。
突然悪魔が現れたり、魔女達がバトルを始めたりと、滅茶苦茶である。
だからといって、完全なファンタジーなのか、というとそうではなく、
論理的な推理合戦を始めたりするからわけがわからない。

出題編であるエピソード1から4までは事件が起きて終わるだけなのでまだ良いとしても、
その後のエピソード5から8の意味がわからない。
今までのストーリーを解決するのかと思いきや、別の新たなストーリーを推理し出したり、
今までに出てこなかったわけのわからないキャラが次々と出現してくる。
場面も、現実と虚構が目まぐるしく入れ変わり、何が何やらわからない。
唯一、碑文の謎だけはきちんと正解が明かされるものの、肝心の犯人やトリックの説明がない。
今までに張り巡らされた無数の伏線は一体何だったのか?
数々の密室トリックや主人公の謎、給仕の謎、薔薇の謎、登場人物の数の謎、など、
中途半端に情報を色々提示したくせに、結局は何もわからないというこのストーリー。最悪である。

答えを考えていない謎や密室トリックなどをいくら出されたところで、しらけるだけである。
推理小説は、事件と解決の二つで成り立つ。事件だけ提示して解決されなければ、
何のカタルシスも味わえない。
前作であるひぐらしもかなりの説明不足のストーリーだったが、それなりに解答はあった。
しかし、今作にはそれがない。あるのは、くどい超常現象バトルと残酷な殺人描写のみである。
アニメや漫画など、色々なメディア展開がすでにされているが、この原作のままのストーリー
では誰も納得はできないだろう。せめて、アニメ版は納得のいく結末に変更すべきである。
ひぐらしが名作であっただけに、うみねこも同等のレベルのものが期待されたが、
今作は、関わったメディアやユーザーなどの全てが、作者である竜騎士07の妄想に完全に
振り回されてしまったと言えるだろう。

~追記~
その後、考察本により犯人やトリックの真相を知ったが、ひどいの一言。
詳しくは書かないが、こいつとこいつとこいつが共犯だからあの証言は嘘、この証言も嘘、というような内容である。
死体を確認したこいつが共犯だから本当はこの時には死んでなかった、密室で殺されたヤツは死んだふりをして
いただけだったなど、そんな馬鹿らしい結末で読者は納得すると思っているのだろうか?
雑誌のインタビューなどで、竜騎士07は深く考察した者だけが真実にたどり着ける、というようなことを偉そうに
語っていたが、肝心の真実がこんなしょぼい結末では肩透かしである。
明確な答えを最後まで語らず、どうでもいいつまらないファンタジーバトルの連続で叩かれたうみねこだが、
仮に考察本のような明確な答えを出したとしても、このようなしょぼいトリックではやはり叩かれたことだろう。
現在は、彼岸花の咲く夜にという新シリーズを出しているが、ひぐらしやうみねこ初期に獲得したファンの多くには、
もはや見向きもされていないことだろう。


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