俺的糞ゲーその49『戦場のヴァルキュリア』

戦争を舞台にしたシミュレーションRPGの今作だが、糞ゲーである。

このゲーム、何といっても戦闘システムが理不尽である。
基本は攻撃の射程内まで敵に近づいて撃つというものだが、移動中になぜか敵が攻撃してくる。
ターン制シミュレーションのくせに敵の攻撃だけリアルタイムなのだ。
しかも、敵は無限に攻撃して来るくせに、こっちはゲージ分しか移動や攻撃ができない。
つまり、敵の攻撃が当たる範囲でゲージが切れたらもう移動できず、死ぬしかないのだ。
あまりに理不尽すぎるこのシステム。
これなら全部リアルタイムにした普通のTPSにすべきだろう。

ストーリーも、戦争を扱った割には緊迫感がなく、平凡すぎて盛り上がりがない。
キャラも地味すぎて個性がなく、ヴァルキュリアに変身するファンタジー要素は、
地味な世界観と合っておらず、浮いている。
グラフィックも、CANVASという水彩画風のグラフィックエンジンを搭載したせいで
リアル感がなく、せっかくPS3という次世代機で作った意味が薄れ、インパクトがなくなっている。
このゲームを一言で表すなら、移動に手間取るだけで死ぬ地味なシミュレーションRPG、と言えるだろう。

同じスタッフが作ったサクラ対戦3は戦闘、ストーリー共に面白い良ゲーであったが、
これはその戦闘に余計な要素を入れ、ストーリーをしょぼくした糞ゲーである。
ゲームは、同じスタッフでもゲームの仕様を決める人間が変わればゲームの出来が変わる。
ドラクエ8という良ゲーを作ったレベルファイブも、堀井が抜けたら白騎士程度しか
作れないように、やはりゲームデザインの力は偉大であると言えるだろう。

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