世の中には、ストーリー重視RPG、バトル重視RPGなどと呼ばれるゲームがある。 要するに、ストーリーが素晴らしいRPG、バトルが素晴らしいRPG、というようなゲームである。 しかし、それは結局裏を返せば、ストーリー以外は駄目、バトル以外は駄目、と言っているのと同じことである。 同じく、ICOや大神など、雰囲気ゲーと呼ばれるものも、雰囲気以外に誉めるところがないからそう言っているに すぎない。 あらゆる要素が駄目な糞ゲーよりは、誉める部分が一つはあるゲームの方がましかもしれないが、 それだけを持って名作、と呼ぶには無理がある。 それなら、キャラだけが良いキャラ重視RPGや声優重視アクション、音楽重視レースゲーム、 グラフィック重視ノベル、ムービー重視シューティングなど、どれも名作と言えてしまうだろう。 もちろん、ジャンルによってはある一要素だけが優れているだけで面白いと呼べるものもある。 例えば、アクションであればストーリーがしょぼくてもアクションが素晴らしければ面白くなるし、 ノベル系であればストーリーさえ良ければ面白くはなる。 しかし、RPGであればもはやストーリーと戦闘の面白さは必須であり、片方だけが良ければ良いというものではなく、 ICOのようなアクションADVであれば、アクションと謎解きの面白さは必須であろう。 もし仮に、クリエーターがインタビューで「今回のRPGは雰囲気重視で作りました。雰囲気をお楽しみ下さい」 と言ったとしたら、それならRPGではなく旅行シミュレーションゲームにしろよ、と言いたい。 |