完全版商法は悪なのか?

1度発売されたゲームに、追加要素などを加えて改めて発売する商法。
これは悪なのだろうか?

例えば、スト2の四天王をプレイヤーが操作できるようにしたのがスト2ダッシュだが、
普通にバージョンアップ版として楽しめるものになっている。
最初から使用できていればもちろんその方がいいが、そこまで求めるのは酷だろう。

最近のゲームで言えば、テイルズオブヴェスペリアが最初に360で発売。
その後、新技や新キャラを追加してPS3で発売。
これも単にバージョンアップ版であり、スト2ダッシュと同じである。
DLCと同じように、ゲームに追加要素をプラスし、楽しみを広げ、ゲームの寿命を延ばすことは
とても良いことである。

しかし、問題なのは、バージョンアップ版が片方の機種でしか発売されない場合である。
テイルズオブヴェスペリアの追加要素は、360ユーザーには全く楽しむことができない。
DLCなどで追加要素だけ楽しめるようにすれば納得がいくだろうが、PS3でしか楽しめないならば、
納得のいくはずがない。これでは、360版を買ったユーザーが損をすることになる。
テイルズオブグレイセスも同じく、Wii版の完全版がPS3で発売されるが、Wiiでは発売予定はない。
これも当然、Wiiでアペンドディスクなどを出して対応すべきだろう。

先に買ったユーザーが損をして、後に買ったユーザーが得をする。というのはよくあることだが、
片方の機種のユーザーが損をしたり得をするのは良くないことである。
そのソフトをやりたいがために、わざわざハードを買ったとすれば、そのダメージは大きい。
こんなことを続けていれば、ゲームが出るたびに、またどうせ他機種に移植するだろう、と思われ、
買い控えが起きる。そもそも、そんなことを気にしてゲームを買うか決めること自体が空しい。
完全版を出すこと自体は良いが、出すなら、発売する全ての機種で完全版を出すべきであり、
それがゲームを買ってくれたユーザーに対する最低限のマナーであると言えるだろう。
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