俺的微妙ゲーその98『ポートピア連続殺人事件』

あのドラクエの堀井雄二が作ったというこの推理ADV、微妙である。

ポートピア連続殺人事件プレイ動画
このゲーム、元のPC版はわざわざ文字を入力して進めるというやりにくいものだったが、ファミコン版ではコマンドを
選択するだけで進むという今では当たり前のインターフェースになり、非常に遊びやすく生まれ変わっている。

また、ストーリーは密室で起きた殺人事件を捜査するというもので、取調室に容疑者を呼んで尋問したり、カーソルで
好きなところを調べたりと自由度の高い捜査が可能で、意外な犯人や次々と起こる事件など、当時としては良くできた
ADVになっていると言える。

しかし、捜査が自由なだけにフラグ立てが難しく、知っていないとわからないような場所に証拠品があったり、地下に
なぜか大迷宮が広がっていて１人称視点で迷いやすかったり、ラストは説明が少なくあっけなく終わったりなど、
謎な部分も多いのは残念なものがある。
ファミコン初期なだけに容量がいっぱいだったのかもしれないが、せめてもう少しわかりやすいヒントや説明が欲し
かったところだろう。

その後、より舞台が広がった北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆが出たが、キャラクターデザインが漫画的すぎて
いまいち緊迫感がなくなり捜査の楽しさも薄れ、軽井沢誘拐案内では余計な戦闘要素が加わるなど、
徐々に劣化していった堀井ミステリーシリーズ。
結局、その後に出たファミコン探偵倶楽部に完全に抜かれた、という感じだが、有名なゲームなだけに、
携帯アプリだけでなく家庭用でもリメイクして出して欲しいものである。