俺的微妙ゲーその72『タイムトラベラーズ』

タイムトラベラーズ
忌火起草や428のシナリオを手掛けた北島行徳がシナリオを担当したこのゲーム、微妙である。

このゲーム、よくあるノベル系ADVではなく、ほとんどがイベントムービーで描かれている。簡単に言えば、
ポリゴンになったやるドラである。そのため、格闘シーンなどは動きがきちんと描かれ、タイ人の格闘
シーンなどは特に格好良く、見ていて面白いものがある。
しかし、428と同じく一人のキャラのストーリーを進めると途中で進めなくなり、他のキャラの行動を
変えることで進めるようになるといういらないシステムが搭載されており、間違った選択肢を選ぶと
バッドエンドになったりと、面倒くさい。
それでもまだ428と比べればサクサク進むため、それほど気にならないのだが、たまにQTEが発生するという
更なる余計な要素が加わっており、うざいゲームとなっている。

そして、肝心のストーリーは刑事やレポーター、高校生などの５人の主人公がテロに立ち向かうという
ものだが、それなりに感動できるシーンや熱いシーンはあるものの、いまいち盛り上がりがなく、
シュタインズゲートのように主人公が必死に時間跳躍を繰り返すような展開もなく、緊迫感も薄い。
しかし、428では寒かったようなギャグも、キャラがポリゴンになったことでまあまあ見れるものになっており、
フルボイスによるポリゴンイベントムービーはそれなりに楽しめるものになっていると言える。

特に面白くはないが、それほどつまらなくもないという非常に微妙なこのゲーム。
タイムトラベルものは最近多いような気がするが、せっかくそういう題材を扱うなら、シュタインズゲートや
アニメの時をかける少女のように、もう少し主人公の必死さや緊迫感を出すような面白いストーリーに
して欲しいものである。