俺的微妙ゲーその237『アナザー・マインド』

アナザー・マインドOP
スクウェアが出したこのADV、微妙である。

このゲーム、主人公の少女の意識の中に入り込んでしまった記憶喪失の男が少女と協力して真相を探るという
ノベルADVで、グラフィックは実写だが悪くはなく、カウンセリングや調査によって徐々に判明していく謎や後半の
サスペンス要素など、まあまあ面白い出来に仕上がっている。

しかし、選択肢を選ぶのではなくいちいち文章を作って会話するシステムは若干面倒で、序盤は本筋と関係ない
文化祭の脅迫事件や温泉に行って事件に巻き込まれたりとしょぼい内容が続くのは何ともだるく、爆弾処理の話は
バッドエンドが多くて面倒だったり、セーブできない場面があったり、ムービーがスキップできないのは何とも
遊びにくい。
少女と記憶喪失の男の絆を深めるために色々なエピソードを入れたのだろうが、もう少しサクサクと飽きさせない
展開にすべきであり、バッドエンドがあるなら当然ムービースキップや既読スキップぐらいは入れるべきだった
だろう。

とは言え、まあそれほど悪くはない今作。
なぜＣＧに力を入れていた当時のスクウェアがこんな実写ゲームを出したのか知らないが、これも野村絵による
ＣＧムービー満載のグラフィックにしていれば、もう少し人気が出ていたかもしれない。