俺的微妙ゲーその169『ダブルキャスト』

ダブルキャスト
やるドラシリーズ第１作目の今作、微妙である。

このゲーム、選択肢を選ぶ以外はアニメを見るだけというゲームで、選択肢によってその後の展開が変わるのは良く、
ストーリーは記憶喪失の少女と一緒に大学のサークルで映画を撮影していくというもので、サスペンス要素やラストの
犯人の豹変ぶりなどは良く、バッドエンディングは多いが、続けて２回見ると３回目からはグッドエンディングへ導く
ヒントが出るなど、まあまあ面白く遊びやすい出来になっている。

しかし、スキップ機能はあるがサクサクとは行かず、選択肢による分岐もストーリーが大きく変わるというものでは
なく、エンディングは色々あるが大して変わらないため、ボリュームとしては非常に少ない。
せっかく選択肢を選ばせるなら、もっと分岐によって違う事件が発生したりと変化するストーリーにすべきであり、
かまいたちの夜のようにおまけシナリオをもっと色々入れるなど、もう少し長く楽しめるものにすべきだろう。

その後、季節を抱きしめて、サンパギータ、雪割りの花、スキャンダル、BLOOD THE LAST VAMPIREなど色々出たが、
雪割りの花は絵が素朴すぎていまいちだったり、BLOOD THE LAST VAMPIREは上巻と下巻に分けた上にサーチ
システムという余計なものが加わってやたらバッドエンドになったりと、劣化して消えたこのシリーズ。
こんなアニメを見るだけのゲームまで劣化させるSCEには驚愕するが、コンセプト自体は良いだけに、余計なシステムは
一切カットし、良いシナリオと幅のある分岐を実現した新作を作って欲しいものである。