俺的微妙ゲーその167『餓狼伝説１＆２＆スペシャル』

SNKが出したこの格ゲー、微妙である。

餓狼伝説 宿命の闘いプレイ動画
このゲーム、スト２と同じくパンチ、キック、必殺技、投げを駆使して戦う格ゲーで、グラフィックの質感はリアルで
キャラもムエタイやカポエラ、プロレスラーなど多彩で、攻撃のダメージがやたらでかいものの効果音は良く爽快感も
あるなどなかなか良くできているのだが、攻撃は強弱がなくなぜか対戦モードがなく二人用は二人でCPUと戦うという
謎仕様で、奥に移動して戦う２ライン制という蛇足システムがあったりキャラは３人しか選べずラスボスはやたら
飛び道具を連発して来たり当て身技でなかなかダメージを与えられないなど、何とも残念な格闘ゲームに仕上がっている。

餓狼伝説２ 新たなる闘いプレイ動画
餓狼伝説スペシャル
また、２では使用できるキャラが８人になり女忍者の不知火舞やテコンドー使いのキム、太極拳のチン・シンザンなどが
加わりボスも闘牛士のローレンスや帝王クラウザーが登場するなど一新され、対戦も可能になりHPが少ない状態でのみ
使える一発逆転の超必殺技や攻撃の強弱も加わるなど大幅にパワーアップしたのは良いが、ライデンは覆面を取り地味な
キャラになったり邪魔くさい２ライン制は変わらず勝利後のスコア表示などが長くいまいちテンポが悪く全体的にCPUの
難易度が高く遊びにくく、スペシャルではボスキャラが使用可能になりダックンキング、タンフールー、ギースが復活し
隠しキャラで龍虎の拳のリョウが登場したりボーナスステージがなくなりテンポが良くなったものの他は変わらず、
家庭用では難易度を選べるが最弱にしてもあまり弱くならずSFC版は一部の技が出しにくいのはいまいち遊びにくい。

初代の開発自体はスト１を参考に作ったらしいが、稼動した同時期にスト２が出てしまったことを考えるとどうしても
見劣りする内容であり、２ライン制という奥に移動して戦う要素は後のシリーズにも受け継がれたが、はっきり言って
このシステムは必要なかったと言えるだろう。

とは言え、無数の連続技を叩き込む鳳凰脚など超必殺技の楽しさは後の格闘ゲームに色々と影響を与えた今作。
最近は音沙汰がなく、今後は3DになったKOFとサムライスピリッツの新作が出るらしいが、果たしてスト４のように
復活できるのか？　ブレイブルーやジョジョなど、他の格ゲーには期待できないだけに、何とかして欲しいものである。