俺的微妙ゲーその166『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』

シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム
シュタインズ・ゲートシリーズ3作目となるこのノベルゲーム、微妙である。

このゲーム、前作の比翼連理と同じく余計なフラグ立ては必要なくただ読むだけで進む遊びやすいシスステムで、
今回は各キャラクターが主人公をつとめる物語が11話収録されており、最初の岡部編はギャグから段々とシリアスに
なっていく展開や意外な結末が良く、ダル編では暗号を解読していく展開がスリルがあって非常に面白く、
ミスターブラウン編では娘のために奮闘する父親の愛情が描かれるなど、まあまあ良い出来に仕上がっている。

しかし、それ以外の話はいまいちで、クリス編、あまね編、るか編、指圧師編、まゆり編は本編の一部を少し変えて
焼き直したような内容で一つの話として完結しておらず新しさもなく、フェイリス編はコスプレをして都市伝説を
調べるというもので何とも盛り上がりがなく、二つ目の岡部のシナリオはサスペンス要素が若干あるものの、無駄に
複雑にしたあげくに結末がしょぼく、ラストのシナリオも中途半端に終わるなど、何とも面白味がない。
これならせめて、あまね編なら未来世界のストーリーにしたり、まゆり編なら岡部との出会いを描くなど、今まで
描写してこなかった部分を描いて欲しかったところだろう。

とは言え、一部のシナリオだけは面白い今作。ロボティクス・ノーツは大失敗したが、無理に新シリーズを作らず、
今後は今作のキャラを使った推理系ノベルでも作った方が良いかもしれない。
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