俺的微妙ゲーその120『ジェットセットラジオ』

ジェットセットラジオ
セガがドリームキャストで出したこのゲーム、微妙である。

このゲーム、当時としてはまだ珍しかったトゥーングラフィックを採用したゲームで、アニメのような世界を
インラインスケートで駆け回り、ガードレールなどをスライドしながら次々とスプレーでアートを描いていくのは
楽しく、音楽も特にギターベイダーの曲などはこの世界に非常にマッチしていて、非常に心地良いものがある。

しかし、特定のポイントに全てアートを描くというゲーム制は作業的でもあり、マップが入り組んでいるステージも
多く、地図は高低さがわかりにくいため、ステージによってはポイントを探すために同じ場所をうろうろする羽目に
なったり、屋根から落ちてまた上ってを繰り返したりと、非常に面倒なものがある。
また、スプレーは有限のため、切れたらいちいち補給せねばならず、アートは描くたびにQTEが発生するのだが、
特に巨大なアートの場合はやたら長く、ステージ中に登場する敵からは逃げるだけで倒すことができず、
敵は銃を撃ってきたりとやたら激しく鬱陶しい。やはりここは逃げるだけでなく、敵を倒す要素も欲しかったところだろう。
とは言え、新しいグラフィックに新しいゲーム性を実現させた今作。ゲームの表現の幅を広げた画期的なゲームと
言えるかもしれない。

その後、XBOXで出たジェットセットラジオフューチャーではQTEがなくなったものの、やはりマップのわかりにくさは
変わらず、いまいち遊びにくいこのシリーズ。次々とアートを描くのが楽しいゲームなだけに、もし次があるとすれば、
いちいちマップを確認する必要のないわかりやすくテンポの良いゲームにして欲しいものである。
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