俺的微妙ゲーその10『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』

学園内で起きる殺人事件を捜査するこのゲーム、微妙である。

このゲームは、普通の推理ADVのように各部屋を回り、証拠品を集めたり、
キャラクターと会話することで進展していくのだが、
学園内に集められて殺しあう、という設定の割には、
キャラの言動が軽く、見た目もアニメ的すぎていまいち緊迫感がない。
死体の血の色がピンクだったり、進行役のキャラの声が大山のぶ代だったりと、
とにかく明るい雰囲気で殺人ゲームが展開される。

ストーリー自体は若干ありえない部分も多いが、割と普通に楽しめる。
しかし、今作の売りの学級裁判は微妙である。
学級裁判では、逆転裁判のように言葉の矛盾点や証拠品を突きつけるのだが、
その突きつけ方が、言葉を飛ばして言葉に当てる、という3Dシューティング風になっている。
従って、もし正解がわかっていても、操作ミスで言葉を言葉に当て損なうと、
もう一度やり直ししなければならない。
更に、ある言葉を提示するために文字を打ち落としたり、
マシンガントークバトルという、音ゲー風のつまらないミニゲームをやらされたりと、
とにかく推理と関係ないことを色々やらされる。
逆転裁判と差別化を図るためにやったのだろうが、完全に蛇足である。

と、システム的には問題が多いが、キャラは立っているし、ストーリーはそこそこ面白く、
お仕置きシーンの演出や、大山のぶ代の恐ろしくも憎めないキャラの演技など、見所は多い。
最近出た推理ADVの中では、よくできている方だと言えるだろう。
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