俺的微妙ゲーその9『NARUTO-ナルト-疾風伝 激闘忍者大戦!SPECIAL』

人気漫画、ナルトを題材にしたこの格闘ゲームだが、微妙である。

ゲームキューブ時代から長年続き、8作目となる今作では遂にWi-Fiに対応し、
キャラ数も全41人と、シリーズ最多のボリュームになっている。
また、簡単に出せる必殺技やコンボ、変わり身を使った駆け引きなどは、
他の格闘ゲームにはないスピード感や独特の爽快感を生み出している。

しかし、このゲームには微妙な点が多々ある。
その一つが、超必殺技の演出の長さである。キャラによってはそこそこの長さのものもあるが、
特に新キャラは長く、当てるたびにこの長い演出を見せられるのかと思うと、使いたくなくなる。
何度も繰り返し見ることになる格闘ゲームの技において、長い演出の技は極力やめるべきだろう。
また、このゲーム、ナルトのキャラが多数登場するが、原作に登場する暁のボス、ペインがいない。
原作で最も主人公を苦しめたこのボスが登場しない、というのはキャラゲーとして問題である。
他にも、タッグ技のバリエーションが少なかったり、アーケードモードがなかったりと、
全体的に手抜き感が漂う。

そして、このゲーム、プレイ時間を引き延ばすためか、最初に選べるキャラが少ない。
ストーリーモードを一人ずつクリアしないと出現しないのだが、
前作にも登場したようなレギュラーキャラまで隠しキャラにする意味がわからない。
クリアするたびにキャラが解放される、というのは楽しい面でもあるが、
このゲームの隠しキャラの数は流石にやりすぎである。

このように、色々問題はあるが、キャラゲーには「キャラは多いがどのキャラも似たような技ばかり」、
というものが多い中、一人一人きちんと技を差別化し、格闘ゲームとして遊べるものにしてあるのは、
非常に良いことである。
これを開発したエイティングは他にも、BLEACHやFate、仮面ライダー、タツノコvs.カプコンの
格闘ゲームの開発実績があるが、次はそろそろドラゴンボールやワンピースの格闘ゲームを
作って欲しいものである。
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